仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション
制作国:日本
上映時間:98分
日本公開日:2019年12月21日
監督:杉原輝昭
脚本:高橋悠也
出演:高橋文哉、奥野壮 他
あらすじ:タイムジャッカーの歴史介入によって、世界はヒューマギアに人間が支配される構図へと変わってしまう。飛電或人は荒廃した世界に戸惑いを隠せないが、そこに追い討ちをかけるように、ヒューマギアのウィル/アナザーゼロワンの存在によってゼロワンの力が失われてしまう。元の世界を取り戻すべく、仮面ライダーとしての記憶がよみがえった常磐ソウゴとともに、或人は全ての始まりの日である12年前へと向かう。しかし、そんな或人の前に、12年前の大事故「デイブレイク」に巻き込まれて命を落としたはずの父・飛電其雄が現れる。(映画.comより)
『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』予告映像
評価:★★★☆☆
◆感想(ネタバレなし)
仮面ライダージオウと仮面ライダーゼロワンのクロスオーバーとなる今作ですが、感想に入る前に両ライダーについてどのくらい私が知っている状態かを書いておきたいと思います。
まずジオウですが、こちらはテレビドラマを数話は観ました。最終話も観ているので最後にソウゴ達がどうなったかも知っています。2つの劇場版も観賞済みです。(感想はこちら↓)
一方のゼロワンはドラマを観ておらず今作で初めて観ることになりました。そのため作品の設定を理解して観賞したわけではありません。
ただそれを差し引いても、今作の後半の展開はいろいろと唐突でわかりにくいところが多くお話としては少し難があったと思います。ただ、私が評価したいのは“素面(=変身していない生身の役者さん)のアクションシーンです。特に物語序盤のアクションシーンが素晴らしいです。キャスト、スタッフの意気込みが詰まっているような気がしました。
*以下ネタバレを含みます。
◆ネタバレ
12年前に行った或人とソウゴ達はタイムジャッカー・フィーニスの計画を阻止しようとするが失敗し、ゲイツのタイムマジーンを奪われてしまい、現代に戻って再度戦いを挑むことになる。ソウゴはフィーニスが時間に干渉出来たのはゲイツのタイムマジーンを奪ったからだと見抜き、或人と共にフィーニスを攻撃しタイムマジーンの破壊に成功。フィーニスが時間に干渉することを阻止し全てが元に戻る。
◆感想(ネタバレあり)
ネタバレ無しの感想にも書きましたが、今作は序盤の素面のアクションシーンがとても良かったです。まず、仮面ライダーの記憶が戻っていないジオウ組は学校の中でAIに追い掛けられるわけですが、ここは凄くゾンビ映画っぽかったです。割と長いカットが多かった印象で役者さんたちの頑張りが伝わってきました。アクションとは関係ないですが、トッキュウ6号を演じた長濱慎が先生役で6のポーズをやってくれたのが嬉しかったです。
そして今作のアクションで一番良かったのが、ゼロワンの唯阿と諌のガンアクションです。物語的にはこの二人は割を食っていましたが(=いなくても成立する物語でしたが)、アクションに関しておいしいとこ取りだったと思います。特に唯阿が車を反転させて、銃を持ちかえて発砲するシーンは今作の仮面ライダーのアクションを含めても一番かっこよかったシーンだったと思います。
あと避難所の美術には結構力が入っていたと思いました。例年予算が厳しい中で映画を作っているのだろうと思うのですが、ここがしっかりしていることでAIに支配された世界の絶望感がしっかり伝わって良かったので、とても適切なお金の使い方のような気がします。
お話面では過去に戻る必要は結局無かったんじゃないかとか、山本耕史演じた父親が或人が戦った理由が割とぼんやりしたものだったとかつっこみ所は多いのですが、まあそれはいつものことなので…。
ゼロワンのキャスト陣の演技を初めて観たのですが、全員演技が安定していてその点ではとても観やすかったです。テレビドラマの方にもちょっと興味が湧いてきました。
◆まとめ
・アクション、美術が良い
・お話はややわかりにくいところあり。