潜水服は蛾の夢を見る

主に映画の感想を語るブログです

DUNE デューン 砂の惑星

Dune

制作国:アメリカ(2021)

上映時間:155分

監督:ドゥニ・ヴィルヌーブ

脚本:ジョン・スパイツ、ドゥニ・ヴィルヌーブ、エリック・ロス

撮影:グレイグ・フレイザー

出演:ティモシー・シャラメレベッカ・ファーガソン 他

あらすじ:人類が地球以外の惑星に移住し、宇宙帝国を築いていた西暦1万190年、1つの惑星を1つの大領家が治める厳格な身分制度が敷かれる中、レト・アトレイデス公爵は通称デューンと呼ばれる砂漠の惑星アラキスを治めることになった。アラキスは抗老化作用を持つ香料メランジの唯一の生産地であるため、アトレイデス家に莫大な利益をもたらすはずだった。しかし、デューンに乗り込んだレト公爵を待っていたのはメランジの採掘権を持つハルコンネン家と皇帝が結託した陰謀だった。やがてレト公爵は殺され、妻のジェシカと息子のポールも命を狙われることなる。(映画.comより)


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評価:★★★☆☆

 

◆感想(ネタバレなし)

原作未読、過去の映像化作品も一切観たことのないまっさらな状態で鑑賞しました。なんと言っても世界観の作りこみが素晴らしいです。下の動画の添野知生さんの仰る通り”エキゾチズム”というやつですね。


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世界観という点で私のお気に入りは後半にちょっとだけ現れる砂漠のネズミです。朝の気温が低い時間に、大きな耳で空気中の霧から水滴を集めるというシーンがあるのですが、実はこれは実在する”サカダチゴミムシダマシ”という昆虫の習性なんです。こういう細かいところでの生物の実在感が、個人的にはSF映画で大事なことのような気がします。

greenz.jp

 

ただ、お話の面ではいくら2部作の予定とはいえ、非常に中途半端なところで終わった印象は否めませんでした。一応アクションのパートもあるのですが、それも含めて割と淡々と進んでいく感じの映画です。正直言って予告編の印象とちょっと違いました。いわゆる「ハリウッドの大作映画を観に行くぞ」という構えでは行かない方がいい気がします。あくまで2部作の前編なので、今回は本当に主人公ポールがどんな人物で、とんな世界で暮らしているのかということの壮大な説明ということなのだと思います。

 

また、私のような完全なDUNE素人にとっては用語についていくのが少し難しく感じました。私と同じように前知識の無い方は↓のシネマンドレイクさんの感想ブログにある用語の解説だけでも読んでから観た方が良いと思います。

cinemandrake.com

 

*以下ネタバレです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆ネタバレ

ハルコンネン家の奇襲からポールとジェシカはどうにか砂漠に逃げ出すことに成功する。配下のダンカンやフレメン(惑星アラキスの先住民)を愛するカインズ博士らの助けを借りて一度は身を隠すことに成功するが、そこもサーダカー(皇帝の近衛隊)に襲撃され、ダンカンとカインズ博士は命を落とす。逃げ出したポールとジェシカは、レト公爵と盟約を結んだフレメン、スティルガーの一団と出会う。その中にはポールの夢に何度も出てきた少女チャニの姿もあった。部族の一人との決闘を経てポールとジェシカは仲間として受け入れられ、旅が続いていく。

 

◆まとめ

・世界観の作りこみが見事

・あくまで2部作の全編、割と淡々としていて、話も中途半端なところで終わる