仮面ライダー電王 プリティ電王とうじょう!
制作国:日本(2020)
劇場公開日:2020年8月14日
上映時間:22分
監督:中澤祥次郎
脚本:米村正二
監修:小林靖子
撮影:上赤寿一
出演:高尾日歌 佐々木告 他
あらすじ:母親とケンカをして家を飛び出した10歳の少女アンナは、なぜかショッカーたちに追われることになってしまい、時を超える列車「デンライナー」に飛び乗る。平成元年の世界に降り立ったアンナは、そこでモモタロスたちとともに冒険を繰り広げる。(映画.comより)
評価:★★★☆☆
◆感想(ネタバレなし)
上映されていたときから気になってはいたのですが、この一本(22分)観るために併映の作品をいくつも観るのはなぁ~、という感じで結局映画館でやっていたときはスキップしてしまいました。ありがたいことに現在Netflixで配信が始まっています。Netflixのタグが「ガールズパワー満載」なのがちょっと可笑しいですが…。
感想としては可もなく不可もなくというか、東映まんがまつりの内の1本ならだいたいこんな感じだろうな、という範疇です。モモタロスのキャラクターはこういう軽くて短い作品との相性がいいなと改めて感じました。これなら同じフォーマットでいくらでも電王の新作が作れるんじゃないかという気がします。
秋山莉奈演じるナオミも登場し、久しぶりにデンライナーの常駐メンバーが揃うのもファンとしては嬉しいところでした。ただ、本当に何の説明もなくデンライナーとイマジン達とナオミが出てくるので、仮面ライダー電王を知らない今の子供たちはこれを観てどう思うのかはちょっと気になりました。いったい誰向けの映画なんだろうという疑問は正直残ります(笑)。
作り手に目を向けると、脚本は米村正二ですが、監修にテレビシリーズのメインライターだった小林靖子の名前が入っているのが嬉しいところです。やはり人気コンテンツの電王なので、東映としても可能な限り丁寧に作りたいという思いがあるのではないでしょうか。モモタロスのスーツアクターはこちらもテレビシリーズと同じく高岩成二が務めています。プリティ電王のスーツアクターは坂梨由芽さんという方がやっていらっしゃるようです。予告編でモモタロスは“ちっちぇな”と言っていますが、坂梨さんのプロフィールを読むと身長は157cmとのことなので、別に女性として極端に小柄な方ではないようです。
映像としてはアンナがショッカー戦闘員から逃げて集合住宅のゴミ集積所に隠れたらそこがもうデンライナーの中、というのが予算はかかっていないけど画的におもしろくて良かったと思いました。
*以下ネタバレです。
◆ネタバレ
平成元年の世界で、アンナは同い年の少女に出会う。メロンパンが大好きなその少女は自分のことをメロンと呼ぶようにアンナに言う。ショッカー戦闘員とイカデビルが現れ、メロンが大切にしていた宝くじを奪う。アンナはメロンを助けるため、モモタロスの力を借りてプリティ電王に変身して戦う。ショッカー戦闘員を倒したもののイカデビルとの戦いでは変身を解除されてしまう。なおも立ち上がって変身して戦おうとするアンナの姿に良太郎を重ねたモモタロスは一人で電王に変身し、イカデビルを倒すが、必殺技を放った際にイカデビルが持っていた宝くじも真っ二つにしてしまう。アンナはセロハンテープでそれを貼り合わせメロンに渡し、メロンはそれを自分の宝ものにするとアンナに伝える。現在に戻ってきたアンナは、母親が渡してくれていたお守りの中にその宝くじが入っていることに気付き、メロンが子供のころの母親だったことに気付く。
◆まとめ
・東映まんがまつりの内の1本としては概ね満足できる作品