潜水服は蛾の夢を見る

主に映画の感想を語るブログです

トッキュウジャー 考察② 相手の心を開く人、トカッチ

前回の投稿に続きトッキュウジャーの話をもう少し。

dreamofmoth.hatenablog.com

 

トッキュウジャーのキャラクターで私が一番好きなのはトカッチです。いろいろと駄目な人なんだけど、そういう自分の駄目なところやコンプレックスに対して真摯なところがたまらなく好きなのです。

 

そんなトカッチはその実直さをもって「相手にも心を開かせる人」として描かれている気がします。

 

一番それが表れているのが第19駅『出発!ビルドダイオー』ではないかと思います。第17駅でライトが語りかけても、第18駅でヒカリが語りかけても仲間というものを理解できなかった明が、トカッチとの会話を経て少し心を開く件がいつ観ても感動的です。

 

トカッチが相手の心を開くお話はこの第19駅だけでなく、第4駅でのミオや第28駅でのヒカリ相手でもそうでした(ライトとカグラは元々オープンな性格なのでそういう話はないのでしょう)。3話ともトカッチが特別な何かをしたわけではなく、自分の気持ちやコンプレックスを正直に吐露したトカッチに引っ張られるように相手が素直になっていきます。奇しくも第4駅ではミオが”頑張ろうよ、コンプレックスあるもの同士”、第28駅ではヒカリが”じゃあ、お互いめんどくさいってことで”というセリフをトカッチに対して言います。どちらもきっと相手がトカッチだから言えたセリフなのでしょう。特にミオについては第42駅でトカッチを恋愛対象として意識することになるのわけですが、自分の気持ちを抑え込んでしまいがちなミオが、自分の素直さを引き出してくれるトカッチを好きになるのはなんとなく理解できる気がします。

 

コメディリリーフ的な役回りもありつつ、こういう繊細でシリアスなパートも担うあたり、トカッチはなかなか優遇されています。実はけっこうメインライターの小林靖子さんがトカッチを気に入っていたんじゃないかと…密かに思ったりしています。